助産学校受験について
こんにちは。
最近、知り合いの後輩やツイッターなどで助産学校を受験する方から連絡をもらうことが多く、自身の経験をみなさんに共有することで、少しでも助けになれればと思い今回の投稿に至りました。
私が受験したのは今から3年前の2015年になります。
受験したのは大学の助産専攻科です。
今回は取り急ぎ、受験スケジュールの立て方、助産学専攻科の個人的な受験勉強法と面接攻略法について書こうと思います。
まだ受験が先の方や、時間がある方向けの総論的な話や、看護学生1年から3年まではどんなことをしておいたらよいかなどはまたニーズがあれば。
以下の目次で紹介していきたいと思います。
1 受験スケジュールの立て方
2 各受験科目の勉強法
3 面接攻略法
4 就活について
1 受験スケージュールの立て方
予算や実習・授業との兼ね合いもあると思いますが、やはり倍率が高いため、数をうっていこうというのが私のスタンスでした。
このスケジュールを立てるというプロセスは、無理のない計画を立てることで、効率よく、1校1校の受験を確実にものにするために必要なプロセスとなります。
⑴受験校の条件をしぼる (看護学生4年の7月)
まずは、条件を自分なりにしぼって、受験校を決めました。
私の条件としては
・関東(できれば都内)か地元→都内は学会やセミナー、就活がしやすい。地元は実家から通えば家賃がかからない。
・大学の専攻科1年→質の高い授業を受けたかった、研究も少しかじりたかった。
・受験科目がなるべく同じ学校→その学校のみに特化した受験科目はほかに応用が効かないから。
・受験が8月から10月前半にある→残りを国試の勉強や研究に費やしたかった
これで、だいたい5校くらいにしぼりました。そしてすぐに資料をとりよせる。
ですが、5校受けたとしても受かるという保証はありません。
全国の助産学校の情報はざっと把握し、その中でもめぼしいところの資料は取り寄せておきました。
あとは、自分のやりたいことや学びたいことがカリキュラムにあるか、学校の理念に共感できるものがあるかなどから志望順位をつけました。
⑵カレンダーにスケジュールを記入
取り寄せた資料(募集要項やパンフレット)とホームページでの最新情報から、以下の項目をカレンダーに記入しました。
①願書提出期間
②受験日
③合格発表日
④入学金振込期限日(記載されていれば)
これを書くと、おのずとスケジュール的に受験できる学校と、残された勉強期間が明らかになります。また、合格した場合、合格発表からだいたい2週間から1ヶ月以内に入学金の振込があります。入学金の支払いをもって入学することが決定します。
つまり、以下のようなケースがある可能性があります。
本命:A校、2番手:B校
スケジュールが
B校合格発表→B校入学金支払期限→A校合格発表
の順の日程だと、A校不合格になる可能性を考えB校の入学金振り込まないといけない
もちろん、A校に合格する自信があったり、予算に問題がある場合はこの限りではありません。
よって、⑴で絞ったとしても、スケジュールをたてると受験校を再検討する必要性もみえてくるかもしれません。
また、予算の問題としては、受験代、交通費、前泊が必要な場合は宿泊費が必要なため、その面も踏まえて無理のないよう計画しましょう。
また、私の友人は全国どこでも受験する覚悟でいたのでほとんど全ての資料をとりよせていました。
私の受験スケジュールは以下のようになりました。
9月第1土曜A校→不合格
9月第2土曜B校→補欠合格
9月第4土曜C校→不合格(本命)
10月第2日曜D校→合格
9月第3土曜も別の学校の受験を考えましたが、C校が本命で、受験科目もC校は小児が増えるため受験はやめました。
2 各受験科目の勉強法
私が受験した学校は全部で4校でした。
A校:母性、新生児
B校:母性
C校:母性、小児
D校:母性、小児、看護一般
全て面接あり。
勉強スケジュール的には、
受験校 A校 B校 C校 D校
母性 →
小児 Start→
看護一般 Start →
こんな感じです。
基本的にその週に受ける科目のみ勉強しました。
D校の受験は受験1週間前に受験を決意したため、母性や小児の勉強はほとんどせず看護一般のみ1週間勉強しました。
⑴母性
使った教材は、
・看護国試のレビューブック
・母性の教科書(総論・各論)
・母性実習予習テキスト
まずは、国試のレビューブックの母性分野の赤文字は全て完璧にしました。
そして、教科書でより詳しく勉強。レビューブックにメモを残しました。
ライティング できるように母性実習予習テキストで、定義やアセスメントを書く練習をしました。
レビューブックと教科書でインプット、母性実習予習テキストでアウトプットという感じです。
4校受験し、助産の教科書やレビューブックを使用した勉強は余裕がある人のみ、または母性が完璧だと思えたらすればいいと思いました。あくまでも受験科目は「助産」ではなく「母性」ですから、母性の基本的な知識を求められます。
参考までに、ライティングとしては以下のような問いがあったように思います。
・月経がおこるまでのホルモン動態について述べよ
・新生児の生理的体重減少が起こる理由を述べよ
・新生児黄疸が起こる理由を述べよ
(思い出したら追加していきますね)
⑵小児
使った教材は、看護国試のレビューブックのみ。赤文字を暗記しました。
小児はとても範囲が広いため、基本的なことだけおさえられれば良いと思います。
とくに、ワクチンについて感染症についてなど、母性と関係ある分野を問われました。
⑶看護一般
看護国試のレビューブックの成人分野、基礎看護分野の赤文字の暗記。
看護国試のQBの必修
D校の受験科目で、はっきりいって膨大すぎるので、上記中心に勉強しました。
解剖、心電図、介護保険、母子保健の法律、アレルギー、免疫機能については勉強しておいてよかったと思います。
その他勉強法として、
学校によっては過去問を開示するところ、取り寄せができるところがあります。
友人は、取り寄せられるものは受験校でなくても取り寄せて、傾向対策をしていました。実際こんなことを聞かれるんだということがよくわかったといいます。
自分の勉強法では不十分かもしれない、もっとこの部分を強くしないといけない、という感覚がわかると思うので、おすすめです。
3 面接攻略法
面接も受験科目のとても重要な部分をしめます。しっかり準備が必要です。
ポイントは、
・端的に、一番伝えたいことをはっきりさせること。
・情熱を持って、誠意を持って答えること。
・考えたいときは、少し考えさせてくださいと伝える。すぐにわからないとは言わない。
・質問に対する答えをいうこと。(あたりまえだけど、話しているうちに論点がずれることがある)
⑴志望理由
やはり、確固として言えなければならないのは、
なぜ、その学校を選んだか、つまり志望理由。
この学校でなければならない理由があれば強いですよね。
もちろん、同じ助産学生の仲間には「学費が安いからです」で合格した子もいましたが笑 私はリスクが高いことはいいたくないので、以下のことを踏まえて練習しました。
・学校のかかげる理念、育成する助産師像と共感するものがある→自分の考えや体験をもとにこんな助産師になりたい、貴学ならそのような助産師になるための基盤を学べると思った、など
・学びたいカリキュラムがある、学びたい先生、教授がいる、または興味のある研究の教授がいる
この辺を考えれば、同じ助産学校の中でもこの学校じゃなきゃいけない理由がしぼりやすいです。
⑵なぜ助産師になろうと思ったか
→端的にありのままを答える
⑶困難をどのように乗り越えたか
→助産学校は脱落者がでるくらい大変な毎日を送ることになるため、困難を乗り越えられそうかどうかをみられる
⑷健康で気をつけていることはなにか
→⑶に同じ
⑸筆記試験はどうだったか
→自分を客観的に評価できるか
⑹自分のどこが助産師に向いていると思うか
→アピールポイント
⑺自分の長所・短所
→長所はどう生かすか、短所はどう克服するか
⑻学校では〇〇の分野が不得意だったみたいだが、それはなぜか(成績表をもとに)
→例えば勉強をさぼりましたはもちろんNG(それが本当の理由だとしても)。
自分の勉強方法のどこに不備があったかなど明確に言えるとよい。
⑼現在の看護学校で助産専攻からはずれてしまった理由を自分はどう考えているか
→個人的に一番きつかった質問。これも客観的に分析して答える。
⑽部活やバイトで学んだこと
→看護学生としての成長以外の一面をアピール
願書に書いたことや成績証明書をもとに聞かれることが多いため、願書にかいたことや成績証明書をみて、どこがつっこまれてもいいように準備しましょう。
私は聞かれそうな質問にたいする答えのテンプレをつくり、声に出して練習。時には、友人の前で練習しました。
4 就活について
受験をしていて、ストレスだったのが、就活をしていなかったことでした。
全部落ちたら就職先がないかもしれないからです。
落ちたとしても、働くことができる、といった保証があればまだストレスが軽減されたかもしれません。
もちろん、自分にプレッシャーをあえてかけたいなら就活しなくてもいいかもしれません。就活は時間もとられるし、内定をもらっていても助産師学校に合格したら電話なり、手紙を出したりして内定を取り消さないといけないことになります。
病院によっては、助産学校に合格したら進学しますという事情をわかってくれるところもあります。インターンで事前に聞いておくといいかもしれません。
以上、私の受験攻略法でした。
あくまで、個人的な勉強方法であり、3年前のことなので受験科目や傾向に変化がある可能性は十分あります。
私はお金がなかったので、助産学校受験専門のアカデミーには通いませんでしたが、上記の方法で4校目にしてやっと合格できました。
狭き門であるうえに、情報もすくない助産師学校の受験。
自分が苦労した分、少しでもお役に立てればと思います。